朝来市立梁瀬中学校(兵庫県朝来市)の女子バスケットボール部で、昨年8月の全国中学校体育大会に向けた練習の際、部員の保護者が自身の娘を含む部員4名に対して、暴力行為を行っていたことがわかった。



叱咤激励のため、娘含め4名をたたく
 朝来市教育委員会学校教育課によると、昨年(2018年)8月12日(日)、事件が発生した女子バスケットボール部は、同校体育館で同月に開催される「全国中学校体育大会」に向けた練習を行っていたという。

 同日16時30分頃、部の顧問教諭が指導のため、選手を集めた際、練習を見に来ていた3年生の部員の保護者1名が叱咤激励を理由に自身の娘を含む3年生部員4名に対して、平手で頭部をたたく行為があったという。

 この暴力行為について、現場に居合わせた顧問教諭(当時)や外部コーチは保護者の暴力行為について学校に報告しなかったといい、2年生(当時)の女子部員の保護者の訴えにより発覚したという。

目撃した後輩部員は不登校に
 朝来市教育委員会によると、一連の保護者の暴力行為を目撃した当時2年生の女子部員(現在は3年生)が、昨年11月22日から不登校になっているという。この女子部員の保護者は、11月22日に梁瀬中学校を訪問し、不登校となった原因として、「8月の練習中に発生した体罰行為を目の当たりにし、その恐怖感から登校できず、退部、転校を考えている」旨の話をしたという。その後この保護者は市教育委員会にも同様の話をしたということで、同教委は体罰事案として認知したとのことだ。

市教委「体罰としての認識が甘かったことが要因」
 一連の暴力行為が発覚した後、顧問教諭・外部コーチは、部員と保護者に対して謝罪し、顧問教諭は体罰への認識を改めているという。

 市教育委員会は兵庫県教育委員会に体罰事案として報告を行い、顧問教諭に口頭による厳重注意を行ったという。

 朝来市教育委員会は、これら部活動顧問教諭、外部コーチ、暴力行為に及んだ保護者について「体罰としての認識が甘かったことが要因」と指摘し、「体罰はどのような事情があろうと決して許されるものではないとの認識のもと、市内全教職員対象に研修を実施する等、体罰の未然防止と撲滅に努めます」と話している。

 また、同市教育委員会は、再発防止策などの今後の施策について、次のように説明していた。
「今回、この事案において、第1に不登校生徒の復学に向け、本人や保護者の意向を尊重し、安心して登校できるよう、部活動の体制改善や安全な学校・学級づくりを最優先にした学校の取組を支援しています。
当該生徒が一日も早く中学校に復学することが最も大切であるということは、保護者、中学校、教育委員会ともに一致しており、保護者への連絡を重ねながら、登校ができる学校の体制づくりや生徒とのコミュニケーション、保護者との信頼関係の構築に今後も引き続き努めていきます。 」


(取材・文=本紙編集長・平松けんじ)