兵庫県神戸市の久元喜造市長は、2日、同市教育委員会の長田淳教育長に「組体操の実施見合わせに係る要請」と題した文書を送付し、「安全な状態で実施できないと判断する場合」には組体操の実施を見合わせるよう強く要請した。

 要請文は、全国的に組体操による骨折などの重大事故が多く、同市でも同様の事故が発生してきたとして、「児童生徒の命の危険や今後の心身の成長に影響を及ぼすことを懸念」と記されており、児童生徒の安全を第一とした体育行事の実施や教職員の負担軽減などの観点を踏まえ、組体操実施見合わせを求めている。

 神戸市教委教科指導課・浦川課長によると、昨年度、神戸市立の小中学校では組体操中に81件の事故が発生しており、うち30件で児童生徒が骨折する重大事故が起きているという。また、今年度春も体育行事で組体操中に15件の事故が発生している。

 浦川課長は、「市民の代表である市長からの要請は非常に重く受け止めている」としつつも、今後の方針は「教育委員会の中で議論して方針を定めていきたい」と述べるにとどめた。市教委は市長の要請を受け、組体操のあり方について内部で早急に検討する意向だ。

 久元市長は自身のツイッターで神戸市教委の対応について「本当に無責任だ」「子供たちは、あなた方の実験の対象ではない。」と厳しく批判。「骨折は、命の危険、後遺症に直結する。すぐに、やめて欲しい!」と強い口調で組体操の見合わせを求めた。

(取材・文=平松けんじ)