岐阜県教育委員会が、県立高校全63校に対し、下着の色を指定したり、外泊や旅行に学校の許可を得るようもとめたりする等のいわゆる「ブラック校則」と称される校則について見直しを求め、該当する高校が「ブラック校則」を削除したことが、わかった。


 岐阜県教育委員会学校安全課の石神生徒指導企画官は、本紙の取材に対し、具体的に県教委として削除を求めた校則の例として、次のようなものを挙げた。

 ○下着の色を指定(16校)
 ○外泊や旅行に学校の許可を求める(50校)
 ○団体加入・集会への参加に関する校則(32校)
 ○政治活動に関する校則(11校)
 ○22時以降の外出禁止(53校) ※青少年育成条例で規定してあるため


 石神氏は、このような校則の廃止を県立高校に指示した背景について、次のように述べている。

「(校則の)見直しは毎年お願いしているが、今回特に学校管理外のことであるとか、人権問題になりかねないような部分について、あと条例・法に規定してある部分を削除してもらおうということになります。」
   また、「ブラック校則」の見直しを求める市民団体の活動の影響を受けたものかという本紙記者の質問に対しては、石神氏は「直接の影響ではない」としつつも、「ただゼロかと言われれば、我々(=県教委)もそのような意識もありましたので」と県教委自体も問題意識を持っていたことを明らかにした。

 一方で、石神氏は「毛髪登録申請書」について、全県立高校内で引き続き議論をすることにとどめ、削除を指示する段階には至っていないとした。

県教委の不可解な回答
 今回取材をしてみて県教委の回答が不可解で面白かったので取り上げる。当初、石神氏は、削除対象となるような校則が存在した学校数について「資料がない」「お答えはしていない」として明らかにしなかったが、各県立高校に対して調査を行ない、そのデータが存在することを認めていた。これに対し、「調査をしているのに県教委が具体的な校数を把握していない、資料がないというのは不可解」と本紙記者が質問したところ、石神氏は「数えれば答えることはできるが、それを答えることは難しい」と回答した。その後「個人情報でもないのに秘密にする理由がわからない」と本紙記者が追及を続けた結果、最終的に県教委は、後日具体的な校数を回答(=上述)した。しかし一連の回答姿勢からは県教委が校則に関しての問題意識を持っているようにはあまり感じられなかった。
(取材・文=平松けんじ)