熊本市教育委員会は24日、熊本市立千原台高等学校の男子陸上部監督を務める男性教諭(37)を、部活動の指導中に35件にわたる体罰を行い生徒を負傷させたとして、同日付で停職3ヶ月の処分とした。



 男性教諭は去年7月頃から今年10月にかけて、部員14人中13人に暴力行為を行っており、部員を物や手で殴打し、負傷させたという。市教委によると、以下のような事例が報告されているという。

 ・合宿の際、合宿時に書いている練習の反省日誌の表紙で頭を打った。
 ・ホワイトボードにつけるマグネットの棒で頭を叩いた。叩かれた部員には頭部から出血。
 ・学校のグラウンドで、練習態度が悪いという理由で部員に馬乗りになり、平手で2回、げんこつで2〜3回殴った。
 ・傘の先端部分で、傘が曲がるくらい5〜6回叩いた。叩かれた部員は瘤を作った。
 ・練習のミーティングのとき、箒の柄で叩いた。


 市教委によると、男性教諭は暴力行為を行った理由について、「練習に熱が入ってない」「部活で決めたルールに従っていなかった」「今年のチームは上位に行けるような優秀な選手が揃っていた。タイムを上げたいとか、叱咤激励の意味でつい、暴力を振るってしまった」と説明しているという。

学校は教諭の暴力行為の事実を把握せず 市教委からの連絡で把握
 この事案に関し、同校の校長や教頭は市教委からの連絡があるまで事態を把握しておらず、市教委からの連絡を受け、市教委と共に調査を開始したという。

 市教委教職員課・岩﨑高児課長は、男性教諭の暴力行為が発覚した経緯について、次のように述べた。
「『男子陸上部で体罰が行われている』という匿名の電話があった。このため、10月中旬から下旬にかけて部員に聞き取り調査をし、教諭自身にも聞き取りをした。部員に対し、『どういうことをされましたか』という体罰アンケートをして、集計した目撃情報とか、教諭本人が認めたものを集計した結果、35件、13人に暴力を振るっていたことが判明した。」

 校長と教頭は管理監督責任を問われ、それぞれ戒告と文書訓告の処分を受けた。

校長「職員の指導十分ではなかったことを反省」
 今回、戒告処分を受けた前田清孝校長は、本紙の取材に対し、沈んだ口調で「日頃から十分に子供達の状態を把握できず、職員の指導も十分できていなかったことを反省」と話したうえで、年明けにも暴言や暴力行為に関する職員の倫理的・人権研修を行う方針を明らかにした。

 また、市教委教職員課・岩﨑課長は、「校長を通じて研修をしているが、そのような指導をしているにも拘らずそういうことを行ったということで非常に残念」と話したうえで、今後は暴力行為を行う教職員に対しては個別研修や個別の指導を行う対応を行う意向を示した。

(編集局)