Reported by 石川遥樹 平松けんじ
 新型コロナウイルスの感染拡大を受けた政府の休校要請により全国の小中高校で休校が続く中、一部の地域では学校を再開する動きも見られ始めている。

 本紙の調査でこれまでに静岡市、浜松市、沖縄県の3地域でいずれも16日から学校の再開を予定していることがわかっている。学校再開に踏み切った理由について、それぞれの自治体の教育委員会担当者に話を伺った。

 静岡市教育委員会児童生徒支援課の担当者は「静岡市内で感染経路不明な感染者が発生していないので感染拡大を抑制できている」「子どもたちがここしばらく自宅で過ごしていたので、春休みを迎えるにあたって生活リズムを取り戻してほしい」「卒業式は子ども・保護者にとっても大事な行事であり、その準備期間ということで16日から再開ということにした」と説明した。

 浜松市教育委員会教育総務課の影山和則課長補佐は「現在浜松市内では感染拡大を抑制できていると考えられていると考えられており、16日からの週で、卒業式や終業式など、児童・生徒および保護者にとって大切な学校行事の開催を予定しており、準備期間も含めて、学校を再開する必要があると判断した」と述べた。

 沖縄県教育委員会県立学校教育課の担当者は、県立高校・高校附属中学校・特別支援学校の再開を決めた理由について本紙の取材に対し、「(2月20日に確認された)3人目の感染以降、3週間が経って新たな感染者が発生していないこと、感染が確認された3人の濃厚接触者の健康観察期間が終了したこと等を受け、生徒の学習の保障、年度末のまとめ(学習)とか、新年度の準備の必要性の観点から、臨時休業を終了して16日から学校を再開する」と述べている。

 また、沖縄県教育委員会義務教育課の担当者によると、これまでに県教委が把握している限りでは6市町村が臨時休校を実施していないほか、豊見城市が10日再開、浦添市が11日再開(16日再開を前倒し)、伊是名村が12日再開、与那原町が13日再開(16日再開を前倒し)、そのほかの休校中の市町村も全て16日再開するという。一方で宜野座村は24日に1日だけ登校する以外は休校、嘉手納町、多良間村は臨時休校のまま春休みに入るという。

佐賀県は学校再開決定も感染者発生で頓挫か
 なお、佐賀県では16日からの県立学校の再開を予定していたが、本紙の取材直後に佐賀県内での感染者が確認された。現地メディアは、県教委が臨時休校を24日まで延長する決定を行ったと報じている。

99%の公立学校が臨時休校中も保護者や生徒から不安・不満も
 4日時点の文部科学省の集計(=リンク先=)によれば、臨時休校を実施している学校は公立の小中高校で99%となっており、特別支援学校も95%となっている。臨時休校の実施に関しては先月27日に突然、安倍晋三首相が全国一斉休校の要請を表明し、各自治体が続々と一斉休校を決定していった。

 また、3月2日に行われた参議院予算委員会で安倍首相は全国一斉休校要請の決定にあたって専門家の意見を聞かなかったことを認めたほか、同じく予算委員会に出席した萩生田文科相は首相の全国一斉休校要請の方針について当日まで知らなかったことを認めている。

 このような「場当たり的」とも言える政府の対応で、教育委員会や学校、生徒、保護者は対応に追われている。(詳細はこちらの記事で)