平松けんじ

 岐阜市教育委員会は、いじめ防止等対策推進条例の改正案をまとめ、市議会に提出する方針だ。条例改正案では市長による是正勧告権限などの条文が新設された。


 この条例改正は、昨年7月3日に岐阜市立中学校に通う男子生徒が苛烈ないじめを苦にして自死した事案を受けたもの。これまでもいじめ防止等対策推進条例はあったが、「条例に基づいて策定される各学校の『学校いじめ防止基本方針』が徹底されず、学校のいじめへの対応が不十分であり、いじめの激化を止めることができなかった」(市教委教育政策課・岡本氏)という。

 改正案ではこの反省に立ち、▽条例の制定趣旨を改めて明らかにする前文の追加、▽いじめと向き合う基本理念の追加、▽児童生徒、教職員、学校、市それぞれの責務や役割、▽いじめを見逃さない日の新設、▽市長による是正勧告権限の新設などが規定されている。

 条例第6条第5号では市教委が必要に応じ、いじめ加害児童生徒の出席停止を求めることなどを責務として規定。また、第22条では市長が「特に必要と認める時」に教育委員会に対して加害児童生徒への別室指導・訓告や出席停止などを勧告することができるとしている。しかし一方で、市教委は現時点で市長部局に寝屋川市監察課のようないじめ対策の部署を設置することまでは考えていないという。

 このほか「児童生徒の役割」(第12条)として、子どもたち自身にいじめに関する情報を教員や家族に相談することを求めている。

 市教委は7月15日まで条例改正案へのパブリックコメント(リンク)を募集し、今後条例改正案を詰めていくようだ。