平松けんじ

都教育庁の利根川課長代理(右)に要望書を手交する「めぐろ共育ひろば」関係者(左)

(16日、東京・新宿の都庁第二本庁舎16階=平松けんじ撮影)

 目黒区の市民団体「めぐろ共育ひろば」は、16日、東京都教育委員会を訪れ、目黒区立第九中学校の高橋秀一副校長を懲戒処分にするよう要求した。


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目黒区立第九中学校の高橋秀一副校長(2020年7月8日、目黒区立第九中学校近くの路上で=日本自治委員会提供)

 高橋副校長は、昨年7月、目黒区立第九中学校から約50mの公道上でチラシを配布していた都立高校の男子高校生に携帯電話で殴打されたと主張。男子高校生を私人逮捕し、駆け付けた警視庁碑文谷警察署員に引き渡した。しかし後にISJが公開した映像では、高橋副校長が男子高校生を執拗に追い掛け回し、自ら近づいて行った後、手首を押さえて「いててて」と叫び、警察に通報する様子が映っていた。このため、ネット上などでは副校長に対する批判の声が上がった。


「罪を作り上げ、高校生を勾留させた責任は重大」

 「めぐろ共育ひろば」は、都教委への要望書の中で、高橋副校長が男子高校生に「自分の姿を鏡で見てみろよなぁ、まったく情けない」などの侮辱的な言動をしたことについて「公務中の公立中学校副校長として、ふさわしいとは到底言えない」と指摘。「(男子高校生の)スマートフォンに自らぶつかり、暴行、公務執行妨害という罪をつくりあげ、高校生を21日間も勾留させた責任は重大」と批判。


 さらに同団体は、高橋副校長が「表現の自由を侵害している」「目黒区立第九中学校の生徒の知る権利を妨害した」「公務の名を借りた行き過ぎた行為であることは明らか」と厳しく批判した。


 同団体は、面会に応じた都教委の利根川康弘広報統計課課長代理らに対し、「この人物を教育現場に放置しておくことは本当に許せない」「一刻も早く子どもたちに関係のないところにやってくれというのが私たちの要求」「今の小学生が目黒区立第九中学校に進学するまでにきちんとしたケジメをつけていただきたい」と述べ、高橋副校長に対する懲戒処分を重ねて要求した。


 団体からの要求を受け取った利根川課長代理は、要求への回答を避けた上で文書にて回答するとの考えを示した。


免職要求無視する都教委

 男子高校生が所属している学生団体「日本自治委員会」は、都教委に対して高橋秀一副校長を昨年12月31日までに懲戒免職処分とするよう求めていたが、都教委は現在も高橋副校長を免職としていない。これを受け、日本自治委員会は先月はじめから都立学校や公立小中学校前でのチラシ配布事業「とうきょうトリエンナーレ」を再開。毎日登下校時にチラシを配布している。


 都教委は「日の丸」「君が代」起立斉唱を拒否しただけの教師を大量処分しながら、一方でこのようなチンピラとも言える人物を副校長に据え続けている。これが公正で適切な人事政策とは言えるだろうか。児童生徒の人権を踏みにじる教職員は政治思想にかかわらず厳しく処分すべきだ。