大阪府教育委員会は、23日、政府の緊急事態宣言発出を受けて、府立学校に通知を出し、分散登校や短縮授業を行わず、通常形態で教育活動を継続することを決めた。



 府教委は通知の中で、▽感染リスクの高い教育活動は実施しないこと、▽宿泊や府県間の移動を伴う教育活動の中止または延期、▽体育祭など感染リスクの高い活動は中止または延期、▽部活動は原則休止、▽児童生徒に不要不急の外出や都道府県間の異動を自粛させること、▽下校時に生徒同士で飲食を慎ませる指導の徹底などを示した。


「部活原則休止」も例外あり

 府教委は通知の冒頭で部活動の原則休止を挙げているが、「十分な感染症対策が講じられている公式な大会やコンクール等については、主催者による感染症対策を確認のうえ、参加することも差し支えない」とも記載している。


「感染不安」の自主休校者にオンラインでの積極的支援を

 また、府教委は感染への不安から登校しない児童生徒は欠席扱いとせず、オンラインなどを活用して学びの保障を図ることとしている。通知の中ではオンラインを用いた支援例として、▽Google MeetやZoomなどを用いた同時双方向型の授業やホームルーム、▽Youtubeなどを用いたオンデマンド型での授業や課題解説動画の配信、▽Google Classroomなどを使った課題の送受信や質問対応などの支援を挙げ、積極的にオンラインを用いた支援を行うことを求めている。


文科省は自主休校を「出席停止」とみなす要件を厳格化しているが…

 一方で文部科学省は、2月19日付のガイドライン改訂で「感染の不安を理由に登校しないケースを出席停止・忌引き等の日数として扱いうる範囲をより明確に記載」し、「生活圏において感染経路が不明な患者が急激に増えている地域で、同居家族に高齢者や基礎疾患があるものがいる等の事情があって、ほかに手段がないなど、合理的な理由があると校長が判断する場合」に限定して出席停止・忌引き扱いを認めている。この点について、大阪府ではどう対応しているのか。


 府教委高等学校課の志村氏は、23日、ISJの取材に対し、「基本的なスタンスとして文科省の通知に則った形で各学校で運用する。ただ、このコロナ(への感染)不安によって登校しない生徒というのも非常に見極めが難しい部分もあるので、各学校で生徒の状況を的確に把握したうえで対応が求められる。個別の状況はもちろん鑑みる。」と述べた。

 また、志村氏はオンライン支援のあり方について「子どもの状況を鑑みるとすべて同時双方向のオンライン授業にするのが望ましいのかと言われるともちろんそうではないので、あくまで本人、保護者の意向をきちんと踏まえた上で、なおかつ学校としてどういった形が一番望ましいのか。我々の中では学びを保障することが一番の目的であって、オンラインはツール。一番学習保障ができる形で生徒への支援を行う。」と述べた。志村氏によると、「顔や家の背景が映るのが嫌だという子どもも中にはいる」のだという。


一斉にオンライン授業やると帯域が持たない

 今後、府教委は同時双方向のオンライン授業をすべての府立高校でできるようにしていくのか。志村氏はこう語る。

「これ一つの課題になるが、同時双方向の授業というのは一定のネットワーク帯域を消費するということがわかっていて、実際に府立学校で実施するとなると、今の通信環境ではなかなか持たないと想定している。すべての府立学校から一旦(府教委の)センターを通ってからインターネットに出るという回線を持っているので、なかなかすべての学校が同時に行うというほどの回線の帯域を保障できないというところもある。」

「一方、同時双方向は一定の帯域が必要になるが、家庭の方もすべての家庭で(環境が)整っているかというところもある。いわゆる一般的にインターネット回線があるだろうと思われるところがあるが、家庭によってはそういった回線が整っていない家庭も多くある。参加できない子どもたちも出てくる可能性がある。」


 一方で、志村氏は「府立高校のほうも秋ごろに1人1台の端末導入に向けて検討を進めているので、一定の帯域というのは必要だという認識は持っているので、今改善点を検討している。」とも述べ、府立高校のインターネット回線の強化に向けた動きが進んでいることを明かした。