平松けんじ


 都立高校教員OBらの市民グループが、先月27日、国連自由権規約委員会に目黒九中事件を通報する文書を送ったことが、わかった。


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目黒九中事件とは、昨年7月8日、目黒区立第九中学校の近くの路上で寒い中でのプール授業などを批判するビラを配っていた都立高校生が目黒区立第九中学校の高橋秀一副校長に私人逮捕され、21日間勾留された事件。高橋副校長は高校生に携帯電話で殴打されたと主張し、高校生を警察に拘束させたが、その後公開された動画で高橋副校長が高校生を罵倒しながら追いかけまわしている様子が明らかになり、高橋副校長への批判の声が上がっていた。


 市民グループは事件について「自由権規約19条に違反する表現の自由の侵害である」と指摘。同グループは高橋副校長について「一市民である高校生の平穏なビラ配りを制限する権限も法的根拠も、学校側にはない。学校の敷地外において、学校側の人間がビラ配りに介入することは、「校務」とは言えない。教育者としてビラ配りを止めさせるのに、警察の力を借りるべきではなかった。」と厳しく批判した。


 また市民グループは東京都教育委員会についても「都立高校生である被害者の学ぶ権利が、学校管理責任者の一連の不適切な行為により21日間も奪われたことを座視し、救済措置も執らず、責任者として謝罪もしていない。そもそも生徒の健康や安全への配慮を欠いた都立小山台高校の授業計画を指導すべきところ、コロナ禍のプール授業強行に批判的な意見を表明した高校生の方が不利益を被ってしまった。さらに、高校生の人権を侵害した管理職に対し、任命権者として指導も処分もしていない。まず人権研修は命ずるべきである。」と批判している。


 目黒九中事件をめぐっては高校生の所属団体「日本自治委員会」と目黒区の市民団体「めぐろ共育ひろば」が高橋副校長の懲戒処分を都教育委員会に要請しているが、いまだに高橋副校長は目黒区立第九中学校副校長の座から追われていない。