平松けんじ
北園高校
都立北園高校(2021年9月27日、日本自治委員会提供)
「自由の北園」で有名な東京都立北園高校で、9月27日、3年生を対象に髪の色を検査する頭髪検査が再び行われ、生徒をはじめ同校OBなどから批判の声が上がっている。


 同校ではこれまでも髪染め規制への反対の声が生徒から強く上がっていて、2019年4月に行われた頭髪検査でも生徒側からの強い反発を受けた。しかし学校側はあくまで「明るい髪の色の生徒は指導する」という方針を曲げず、髪染め規制に反対する生徒会を中心とした生徒側との攻防が続いていた。こうした中、同校生徒の有志がドキュメンタリー映像「北園現代史」を制作・公開。5万再生を記録し、大きな話題となったが、学校側は再び頭髪検査の強行を図った。

 当初、3年生の複数のクラスに頭髪検査を9月27日に実施することが予告され、前生徒会長の男子生徒らが強く反発。髪を染めた上でクラスLINEなどで抗議行動を呼びかけ、プラカードを掲げるなどして抵抗した。また、外部の学生団体・日本自治委員会が校門前で人権特別啓発行動を敢行し、学校内外が騒然となった。結局実際に頭髪検査が行われたのは3年6組のみの1クラスにとどまり、事実上、3年生全員への頭髪検査は阻止された。

副校長 年内にも生徒会と対話 「柔軟」対応示唆
 学校側はどう受け止めているのか。齋藤栄昭副校長は、11日、ISJの取材に応じ、最終的に担任からの頭髪検査結果の報告は見送られたことを明かした。そのうえで「教員間で共通理解ができていなかった」と釈明した。

 齋藤副校長によると、今後、生徒会が生徒大会で生徒の意見を集約した後、年内にも生活指導部と生徒会の対話の場を設けるという。齋藤副校長は、生徒会が学校の頭髪指導の方針に異議を唱えてきた場合の学校の対応について問われ、「どういう結果になるかはわからないが、こういう方向で行くぞと決めきって動いているわけではない」「柔軟に(対応する)」と述べ、従来に比べ生徒の声に柔軟な対応をすることを示唆した。

 一方で齋藤副校長は「そもそもの方針で行き過ぎた頭髪については指導するというのは彼らの入学前からずっとやっていることなので、ぶれずにやっていきたいとは思っている」と、従来の指導方針維持の思いをにじませていることから、「自由の北園」をめぐる攻防はまだ続きそうだ。