平松けんじ
都庁第一本庁舎・第二本庁舎
都教育委員会が入る都庁第二本庁舎(左)と都庁第一本庁舎
 東京都教育委員会は、3月11日、すべての都立高校で校則の点検を行い、「ツーブロック」禁止など5項目の校則・指導を全廃したことを明らかにした。

 都教委の発表資料によると、すべての都立学校が、昨年末までに▽生まれつきの髪色を黒色に染めなおさせる指導、▽「ツーブロック」禁止、▽自宅謹慎をさせる指導、▽下着の色の指定、▽「高校生らしい」等の表現があいまいで誤解を招く指導の5項目を全廃した。

 都教委は、2022年度からの新学習指導要領の実施に合わせて、昨年4月から12月にかけ、全都立学校に校則の点検・見直しを指示。この過程で、学校によって生徒の意見表明の形は多様なものの、都立学校全てで教員と生徒の間で話し合いの機会を設けたという。

 都教育庁によると、生徒会がGoogleフォームを活用して全校生徒に意向を聞いたり、休み中の部活動前後に登下校したいという要望を出し、それが認められた事例もあるという。

 さらに都教育庁指導部高等学校教育指導課の担当者は「(教員と生徒が)話し合いをする場は今後も継続するのは必要だと思う」と指摘し、生徒と教員の話し合いを継続していく考えを示した。

 一方で課題も残る。地毛証明書の任意届け出は35課程で廃止されたものの、未だ20課程で残っている。都教育庁は「保護者会含めて話し合いを行った結果、残すという結論になった」と説明しているが、生まれながらの髪色を理由に差別するような指導は速やかに廃止すべきではないか。また、都立北園高校では昨年10月に教員が財布を取り出し、生徒に髪を黒く染めなおすよう求める不適切な指導がなされている。同校の斎藤栄昭副校長は「極端な髪色の生徒に対して声掛けをする指導の方針は変えていない」と強調するなど、明文化されていない形で生徒の自由を奪っていく指導が行われるのではないか。明文化された校則以外のいわゆる「指導」全般についても都教委が主導し、改めていく必要があるのではないか。

 「ツーブロックは事故に遭う」という藤田裕司教育長の珍答弁から約2年。遂に東京都にも「春風」が吹き始めた。二度と管理強化させないためにも生徒一人ひとりが自分たちの自由と人権に思いをはせ、行動していくことが求められる。

ISJ/校民日報社©2022
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