静岡県裾野市の私立保育園「さくら保育園」(社会福祉法人桜愛会)で女性保育士3人が、園児に対して頭をたたいたり、カッターナイフを見せて脅すなどの虐待を行っていたことが、先月30日、わかった。

裾野市によると、3人は、当時1歳児クラスを担当。3人は、園児に対して、▽頭を叩く、▽足をつかみ宙づりにする、▽額を叩き無理やり泣かせようとする、▽日常的に睨みつけたり声を荒げ、ズボンを無理やりおろす、▽真っ暗な排泄室に放置する、▽暴言を浴びせる、▽倉庫に閉じ込める、▽カッターナイフを見せ脅すなどの行為を行っていた。

静岡県警は、12月4日朝、当時保育士だった三浦沙知容疑者(30)、小松香織容疑者(38)、服部理江容疑者(39)の3人=いずれも無職=を園児への暴行の容疑で逮捕した。

園長は隠蔽工作か 市長が刑事告発
一方、「さくら保育園」の櫻井利彦園長は、市に通報しようとした保育士にどげさして通報しないよう求めたり、全職員に誓約書を書かせ、事件の隠蔽を画策。

裾野市の村田悠市長は、5日の会見で、園長の行動について「園の責任者であるにも関わらず、隠蔽を図ろうとした園長の対応も大変悪質」と厳しく非難し、犯人隠避の疑いがあるとして、裾野警察署に刑事告発した。

担当部署は11月末まで市長に報告せず
市は、8月17日、市民からの通報を受け、事態を把握。しかし市の担当部署は、11月28日まで村田悠市長への報告を怠っていた。村田市長は、12月5日の記者会見で、「担当部署に隠ぺいの意図はない」としたものの、「(保育)園の判断を待つという判断自体が誤りだった。市として園に対して強く勧告や命令を行うべきだった。」と述べ、対応が遅れたことを陳謝した。そのうえで村田市長は、健康福祉部長を更迭し、部長以下管理職への懲戒処分と自らと副市長の給与を返上する意向を表明した。

ISJ/校民日報社©2022
無断複製・転載禁止

これより先はプライベートモードに設定されています。閲覧するには許可ユーザーでログインが必要です。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック