Reported by 平松けんじ
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都立小山台高校(日本自治委員会提供)
 学校での新型コロナウイルスへの感染対策が問われる中、都立小山台高校で、学校側が水泳の授業を通常通り行うことを生徒に伝えていたことが、12日、わかった。同校の青木正信副校長が認めた。

 同校生徒の保護者によると、学校側は生徒に対し、2クラス合同で通常通り水泳の授業を行う」と通告していたという。この保護者は「更衣室にはマスクなしで入れ替わりのクラスもありますので80人が集まることになります。」と指摘。「不安でいっぱい」と話していた。

 文部科学省とスポーツ庁は、先月22日に出した事務連絡の中で児童生徒同士のソーシャルディスタンスを保つために「複数のクラスによる合同授業はなるべく避けること」「児童生徒や保護者の理解を図ること」を求めている。

 また、都内では12日に「東京アラート」が解除されたばかりで14日に47人の新規感染者が出るなどまだ予断を許さない状況だ。都教委も「特に慎重に対応する必要があり、よほど条件が整わないと難しい」と都立学校に周知している。

 にもかかわらず水泳の授業を行おうとした小山台高校。学校側の対応に不安感を持った複数の保護者から相談を受けた森沢きょうこ都議が都教委に対して事実確認をしたところ、学校側が保護者に参加同意書をとる形で水泳授業を行うという回答があったという。森沢都議は都教委に対し「保護者から懸念が出ていたので、保護者には丁寧に説明する必要がある」と話したそうだ。

 その後同校は、都教委からの指導・助言を受け、水泳授業を「当面のところ行わない」(青木正信副校長)という方針に転換した。青木副校長は水泳授業を行わない理由について「都議の声とかそういうことにかかわらず、現在スポーツ庁とか都の方の指針がある」などと説明していたが、では何故最初水泳授業をやろうとしたのか。

記者「嘘をついたのか」と追及
 今回、本紙は11日と12日に青木副校長に電話取材を行っている。青木副校長は、11日の取材では「うちじゃないと思いますよ」「勘違い」と否定していたが、12日の取材では一連の事実関係を認めた。この点について本紙記者が「嘘をついたのか」と追及したところ、青木副校長は「水泳の授業と水泳大会ということについてお問い合わせをいただいて、その後都議さんのお話もあったのでうちではないんですかとお話した。」と釈明。しかし青木副校長が「うちじゃないと思いますよ」と最初に発言したのは、本紙記者が都議からの問い合わせの話に言及する前のことである。これは12日の発言と矛盾するのではないか。

昨年も「適切とは言い難い」水泳授業
低温下水泳イラスト
イラスト◇磯田航太郎(日本自治委員会提供)
 都立小山台高校は、昨年も気温が19度(気象庁発表)にもかかわらず、水泳授業を強行し、生徒の中に複数の体調不良者を出した。今回コロナ下という情勢下で水泳授業を行おうと試み、生徒や保護者を再び不安にさせたことは厳しく非難されるべきだろう。文化祭・体育祭を12月までやらないのに何故水泳授業は強行しようとするのか。「ちょっと民法とかわからない」(昨年の青木副校長の発言)では説明にならない。学校側、都教委には納得できる説明を求めたい。
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