平松けんじ
記者会見でISJの質問に答える萩生田光一文科相(9日、文部科学省内=平松けんじ撮影)
萩生田文科相は、9日の記者会見で人権侵害の校則について問われ、「文部科学省が一概に良し悪しを言うことができるとは思えない。校則の内容について全国調査をすることは考えていない」と述べた。
萩生田氏は、「校則は学校や地域の実態に応じて各学校において適切に判断されるべきもの」「校則に基づき具体的にどのような手段を用いて指導を行うかについても各学校において必要かつ合理的な範囲内で適切に判断されるものと考えている」という従来の主張を踏襲。「民主的に話し合って変えていくことはいささかも異論はない」としたが、「最終的には設置者や学校長等々の判断で行うべきだと思っているので、文科省として積極的に関与することは現段階で考えていない」と述べ、文部科学省が人権侵害の校則を是正させる取り組みを行うことに否定的な見解を示した。
一方で、萩生田氏は「下着の色までというのはどういう根拠なのかなというのはすごく個人的に不思議に思った」「開校当初と社会環境も変わって、いろいろルールも変わってくる中で学校の校則だけが取り残されてる実態というのも一部ではあるんじゃないか」とも述べた。
校則をめぐっては各地で弁護士会から人権侵害の事例の指摘が相次いでいるほか、若者団体からも校則の実態調査や、校則改正プロセス明文化を求める要望が行われている。
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