衆議院・参議院がある国会議事堂(平松けんじ撮影)
岸田文雄政権発足後初の大型国政選挙となる第49回衆議院議員総選挙が明日10月31日に投開票される。
岸田総理大臣は10月8日の所信表明演説で「子ども目線で行政の在り方検討・実現」(8日の所信表明演説で)と述べ、子育て世代への給付金などの支援の実行や、幼稚園・保育園・小学校の連携の強化、学童保育の拡充、大学卒業後に所得に応じて出世払いを行う仕組みなどに取り組む考えを示したが、実際にどういう公約を与党は掲げているのか。また野党はどのような政権公約を掲げ、政権を奪いに行くつもりなのか。ISJでは投開票の参考にしていただくため、各党の政策集やマニュフェストから子ども・教育政策に絞ってまとめてみた。
岸田総理大臣は10月8日の所信表明演説で「子ども目線で行政の在り方検討・実現」(8日の所信表明演説で)と述べ、子育て世代への給付金などの支援の実行や、幼稚園・保育園・小学校の連携の強化、学童保育の拡充、大学卒業後に所得に応じて出世払いを行う仕組みなどに取り組む考えを示したが、実際にどういう公約を与党は掲げているのか。また野党はどのような政権公約を掲げ、政権を奪いに行くつもりなのか。ISJでは投開票の参考にしていただくため、各党の政策集やマニュフェストから子ども・教育政策に絞ってまとめてみた。
ブラック校則の見直し
まずは、ISJが注目している、子どもの人権を踏みにじる校則(=いわゆる「ブラック校則」)の見直し、是正についてだ。
与党自民党は記載なし。連立与党の公明党は「子どもたちの社会参画への主体性を育むため、児童生徒、保護者、教職員が互いに話し合いながら、校則や学校行事などを決めていく「学校内民主主義」の実現をめざします。」と記載。
立憲民主党は「子どもたちの意見表明権を保障し、教職員が当事者である児童生徒との議論を深め、あり方を検討」と一歩引いた主張だ。
これまでも都議会や県議会などでブラック校則の調査や、追及を党を挙げて行ってきた日本共産党は「校則を子どもの尊厳と基本的人権の視点から抜本的に見直す」とかなり強い意志を明確に打ち出した。「下着や靴下の色は白」「ツーブロック禁止」などを例示し、「子どもの尊厳と基本的人権にかかわる問題」と指摘。文科省が定めている「生徒指導提要」の見直しにも言及するなど強気の姿勢だ。
このほか山本太郎氏率いるれいわ新選組も「児童生徒の自主性を尊重し、「ブラック校則」や体罰やいじめのない学校を実現する」としている。
オンライン授業・登校選択制
次にコロナ禍で急速に進んだオンライン教育の活用だ。文科省は対面授業が望ましいという従来の主張を続けているが、一方で感染への不安から登校を控える小中高生は2020年度で3万287人にのぼる。こうした自主的な休校に対する教育委員会や学校からの支援には地域格差がみられることから、対応を求める声が上がっている。オンライン教育の活用について各党はどう考えているのか。
自民党は「「GIGAスクール構想」に基づき、教育分野のデジタル 化・リモート化を強力に進めるとともに、子供たちの希望や発達段階に応じたオンライン教育を実行する」としている。
公明党は「公立小中学校において1人1台タブレット等が整備されていることを踏まえ、高校等においても1人1台タブレット等の整備を進める。」としたうえで、「経済的事情が厳しい家庭については、Wi-Fiルーター供給や通信費などの支援を推進する」としている。また、公明党は「不登校や病気療養などの事情を抱えて学校に通えない子どもたちが希望すれば学べるよう、オンライン教育を推進する」とし、「感染症や災害時などの非常時にも学びを継続するため、タブレット等を活用したオンライン授業を実施できる体制を整備する」とした。一方で登校選択制をめぐっては公明党の浮島智子元文科副大臣が今年4月14日の衆院文部科学委員会で「自主休校や選択登校と称しまして、そもそも保護者には子供を学校に行かせるか行かせないかについてあらかじめ選択肢があるという誤解が生じることは、私は大きな問題」「学校に行くも行かないも保護者の自由では、民主社会基盤である公教育は崩壊しかねない」と指摘している。
立憲民主党は「オンライン教育と対面授業の組み合わせ最適化(デジタル教材制作と学習支援員等の増員検討)を推進する」としている。
日本共産党は「コロナのもとで、登校を見合わせたい、休校でも学校に受け入れてほしいなどのさまざまな子どもに柔軟に対応する。オンラインは、災害時の対応として、出席扱いできるようにする。」と登校選択制を求める保護者や児童生徒の声をそのまま政策にした形だ。
まずは、ISJが注目している、子どもの人権を踏みにじる校則(=いわゆる「ブラック校則」)の見直し、是正についてだ。
与党自民党は記載なし。連立与党の公明党は「子どもたちの社会参画への主体性を育むため、児童生徒、保護者、教職員が互いに話し合いながら、校則や学校行事などを決めていく「学校内民主主義」の実現をめざします。」と記載。
立憲民主党は「子どもたちの意見表明権を保障し、教職員が当事者である児童生徒との議論を深め、あり方を検討」と一歩引いた主張だ。
これまでも都議会や県議会などでブラック校則の調査や、追及を党を挙げて行ってきた日本共産党は「校則を子どもの尊厳と基本的人権の視点から抜本的に見直す」とかなり強い意志を明確に打ち出した。「下着や靴下の色は白」「ツーブロック禁止」などを例示し、「子どもの尊厳と基本的人権にかかわる問題」と指摘。文科省が定めている「生徒指導提要」の見直しにも言及するなど強気の姿勢だ。
このほか山本太郎氏率いるれいわ新選組も「児童生徒の自主性を尊重し、「ブラック校則」や体罰やいじめのない学校を実現する」としている。
なお、国民民主党、日本維新の会、社会民主党、NHKと裁判してる党弁護士法72条違反での各党は記載なし。
オンライン授業・登校選択制
次にコロナ禍で急速に進んだオンライン教育の活用だ。文科省は対面授業が望ましいという従来の主張を続けているが、一方で感染への不安から登校を控える小中高生は2020年度で3万287人にのぼる。こうした自主的な休校に対する教育委員会や学校からの支援には地域格差がみられることから、対応を求める声が上がっている。オンライン教育の活用について各党はどう考えているのか。
自民党は「「GIGAスクール構想」に基づき、教育分野のデジタル 化・リモート化を強力に進めるとともに、子供たちの希望や発達段階に応じたオンライン教育を実行する」としている。
公明党は「公立小中学校において1人1台タブレット等が整備されていることを踏まえ、高校等においても1人1台タブレット等の整備を進める。」としたうえで、「経済的事情が厳しい家庭については、Wi-Fiルーター供給や通信費などの支援を推進する」としている。また、公明党は「不登校や病気療養などの事情を抱えて学校に通えない子どもたちが希望すれば学べるよう、オンライン教育を推進する」とし、「感染症や災害時などの非常時にも学びを継続するため、タブレット等を活用したオンライン授業を実施できる体制を整備する」とした。一方で登校選択制をめぐっては公明党の浮島智子元文科副大臣が今年4月14日の衆院文部科学委員会で「自主休校や選択登校と称しまして、そもそも保護者には子供を学校に行かせるか行かせないかについてあらかじめ選択肢があるという誤解が生じることは、私は大きな問題」「学校に行くも行かないも保護者の自由では、民主社会基盤である公教育は崩壊しかねない」と指摘している。
立憲民主党は「オンライン教育と対面授業の組み合わせ最適化(デジタル教材制作と学習支援員等の増員検討)を推進する」としている。
日本共産党は「コロナのもとで、登校を見合わせたい、休校でも学校に受け入れてほしいなどのさまざまな子どもに柔軟に対応する。オンラインは、災害時の対応として、出席扱いできるようにする。」と登校選択制を求める保護者や児童生徒の声をそのまま政策にした形だ。
日本維新の会は「オンライン教育体制の効果・課題をしっかりと検討し、コンテンツの充実やきめ細やかな ICT端末の有効利用」「個人情報に配慮しながらデジタル教科書を使用した生徒のビッグデータを活用し、最新テクノロジーを駆使した効率的・効果的な学習支援を行う」とした。
このほか、公約には記載していないものの、社会民主党の福島瑞穂党首が2021年8月26日の参院厚労委で寝屋川市のオンライン授業を活用した登校選択制について言及し、「登校選択制を認めてほしい」と文科省に迫っている。
親の「懲戒権」見直しで虐待防止に踏み出した公明・国民
いじめ不適切対応・体罰・暴言教員に厳しい対応 共産
このほかに気になったのが児童虐待の原因となり得る民法上の親の「懲戒権」の見直し。公明党は「児童虐待を根絶するため、体罰によらない子育てを推進し、民法上の親が子を戒めることを認める懲戒権の在り方を見直す」と明確に打ち出したほか、国民民主党もほぼ同様の主張をしている。
また、いわゆる「体罰」教員の処分。意外にも共産党が「いじめへの不適切な対応、体罰や暴言、いわゆる「指導死」、子どもへの性犯罪などに、関係者の意見も踏まえ、厳しく対応」としたところ。わいせつ教員対策はそれなりの数の政党が主張しているが、いじめへの不適切対応、体罰、暴言教員への厳しい姿勢を打ち出した共産党の姿勢は評価したい。
あとは「子どもの代弁者」を置くことを主張した公明党とれいわ新選組。必ずしも意思を明確に表示できるとは限らない子どもから話を聞き、意思を確認する専門家の存在は、子どもの自由と人権を守るためには必要不可欠だ。
明日10月31日投開票の衆院選、あなたの意思で政治が動く。全力で投票に行こう。
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