2016年に静岡県立高校の女子生徒が、教諭からの執拗な「指導」を受け、校舎から飛び降りて大けがをした事件で、元生徒の女性が、先月26日、静岡県教育委員会に対しこの教諭の懲戒免職を求める申し入れを行った。
元生徒の女性は、当時、授業の一環で静岡理工大学を訪問する予定だったが、私用が重なったため、前々日の夜に欠席する旨を教諭に伝えた。しかし教諭は「大学訪問を欠席すべきではない」とLINEや昼食後などに執拗に罵倒するなどの「指導」を行った。追い詰められた女子生徒は、校舎から飛び降り、1か月入院する大けがを負った。
元生徒の女性は、2019年10月、損害賠償を求め、提訴。静岡地裁は、2022年5月26日、「教育的指導の範囲を超えた行為」として県に220万円の賠償を命じた。元生徒側は控訴したが、二審の東京高裁が棄却した。
県教委は「教育的指導の範囲を超えた行為があったことを厳粛に受け止める。今後、指導にあたっては、このような行為が起こらないよう努めていく。」(池上重弘教育長)とコメントし、判決を受け入れる意向を示している。
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